祝い花

小さな花が無数に集まる可憐な草花「シオン」について

シオンは日本や朝鮮半島、中国、シベリアにかけて分布しているキク科シオン属の多年草です。
現在では日本でも九州や中国地方の山間部のみ自生しているのですが、野生のものは数が非常に減少してきており、絶滅が危惧されている植物として大変貴重な花です。
日本での別名は多様にあり、オニノシコグサ(鬼の醜草)・シュウゴヤソウ(十五夜草) ・オモイグサ(思い草)などと呼ばれています。
花期は9月から10月の秋に咲く花で、草丈は50cm~2mにも及ぶ背の高い草花です。
やや湿り気のある草原に自生するのが特徴で、花期には丈夫に2.5cm~3.5cm程の薄紫色の花を放射状にたくさん咲かせます。
花色は薄紫のほかにも白や赤、ピンクを咲かせる品種もあります。
日本の気候に適しており、耐寒性、耐暑性どちらも優れているため非常に育てやすい植物です。
ただ、草丈は高くなりやすい植物のため、花壇で育てたい場合はできるだけ花壇の後方に植えると見栄えが良くなります。
また、複数の株を植えるなら20~30cmほどの間隔を植え付けるのが良いでしょう。
根の部分は、咳止めや去痰の薬にも使われることでも知られています。

●日当たりについて

日陰でも比較的明るい環境であれば育つのですが、日当たりの良い場所が適している植物です。
性質は強健ですので環境さえ合えば、手をかけることなくしっかり育てることができるのが特徴です。

●水やりについて

鉢植えの場合は、土の表面が乾いてきたらたっぷりめの水を与えましょう。
庭植えの場合は、通常自然の降雨のみでも成長します。
ただ、雨が降らない日が続くなどは与えてあげると良いでしょう。

●肥料について

鉢植えの場合は、春と秋に緩効性肥料を置き肥します。
庭植えの場合は、元肥として少量の緩効性化成肥料や堆肥を土に混ぜ込みます。
追肥は春に緩効性肥料を株元に適量置き肥すると良いです。

●病気や害虫について

病気や害虫が発生することは特にありません。