祝い花

美しさの象徴・牡丹の育て方

牡丹は、ボタン科ボタン属に属する植物で、かつてから美しさを象徴する植物として親しまれてきました。牡丹は芍薬に似ていますが、芍薬は多年草にあたり、牡丹は落葉低木にあたるので全く異なる花です。
牡丹の成長時期になると新芽が芽吹き先端に花径15~40cm程の花を咲かせます。
原産地は中国で、8世紀に中国から薬用植物として渡ってきたとされていますが、観賞用の栽培が普及されるようになり、江戸時代になると多くの観賞用の園芸品種が生まれています。
ただ、現在残っている牡丹は明治以降に作られたものです。
一般的には春咲きの春牡丹が知られていますが、初冬に春牡丹よりも小ぶりな寒牡丹という牡丹もあります。
そのため、開花期は4月下旬~5月中旬、10月~1月にかけてで、白やピンク、赤、オレンジ、黄色、茶色、緑などの花を咲かせます。
耐寒性は強いですが、暑さに弱いという特徴があります。

■水やりについて

鉢植えの場合は、4月~9月にかけてはたっぷり水を与え、秋は乾かさないように、そして落葉する冬には少な目に与えると良いです。
根が浅く張る特性があるので、乾燥しがちな夏は弱ってしまうこともあります。
そんなときは傘などで半日陰を作って水鉢を作り、水やりすると良いです。

■肥料について

肥料を好む植物ですので、しっかり適切な時期に適度な肥料を施すことが大切です。
開花後の5月上旬から6月上旬、そして9月上旬に固形の発酵油かすや緩効性化成肥料を施すと良いです。夏の高温期は肥料は必要ありません。

■病気や害虫について

病気:うどんこ病・黒斑病
春から秋にかけて葉や枝に白い粉が吹いたような状態になったらそれはうどんこ病のサインです。
梅雨開けの頃に葉に黒い斑アができる黒斑病も発生し、他の株にも感染し影響を与えます。
そのため、見つけたらすぐにでも切り取って処分するようにしましょう。
予防法としては5月~9月までの間は殺菌剤を散布しておくと良いでしょう。
害虫:カイガラムシ、カミキリムシの幼虫
幹や枝の分かれ目にカイガラムシが付きやすくなってしまいます。
そのため、見つけたらすぐに古い歯ブラシなどを用いて落とすようにしましょう。
また、晩春から夏にかけては幹に侵入するカミキリムシの幼虫が発生しやすくなります。
この際の駆除方法は、侵入している穴に殺虫剤をしみ込ませた綿などを詰めておくと良いでしょう。