祝い花

花の時期に葉がないのが特徴的な深紅の花「ヒガンバナ」

ヒガンバナは、日本や中国原産で知られるヒガンバナ科リコリス属の多年草です。
別名、曼珠沙華とも呼ばれ、店頭などではリコリスという名で販売されていることもあります。
秋彼岸の時期になると見られるのでこの名が付けられています。
開花期は子の通り9月で草丈は30~60cmほどです。
赤くカールした放射状の花びらがあり、この花期には葉がない状態になるという特徴があります。
ヒガンバナは、死人花などとも呼ばれ、咲く場所や咲く時期などのこともあり、日本では縁起のあまりよくない印象をもたれてしまう花です。
しかしアメリカやヨーロッパでは、耐暑性や耐寒性も比較的強い植物で育てやすいという特徴があることから、園芸用に栽培される植物として扱われています。
学名はリコリス・ラディアータと呼ばれ、これはギリシャ神話の海の女神であるリュコリスに由来するといわれています。
ラディアータは「放射状の」という意味があり、花が放射状に咲くという形からそう呼ばれています。
花色は赤だけでなく、品種によっては白や黄色のものを咲かせるものもあります。
また、ヒガンバナの特徴の1つとして、花、茎、根すべてに毒を有している全草有毒種として知られています。
ただし、かつての日本では、飢饉、災害、戦争の際、救荒作物として食されていた歴史がありました。
その際はこの毒は水溶性のため、球根を潰して煮てからさらに、さらしに入れて絞り、その絞り汁を何度も水にさらすなどの工程をしっかり行って沈殿したでんぷんを用いて、餅や団子にして食べられていたとされています。


●水やりについて

水やりの必要はほぼありません。
下手にたくさん水を与えすぎると生育が悪くなります。
ただし、日照りが強く雨が降らない日が続いたり、乾燥しすぎたりする場合には適度に水を与えましょう。


●肥料について

肥料も特に必要ありません。
水はけの良い土を利用することで肥料いらずでしっかり育ちます。
ただし、鮮やかな色の花を咲かせたいという方は、葉がある冬ごろに化成肥料を与えると開花期に鮮やかな赤の花を咲かせることができます。


●病気や害虫について

病気:軟腐病が発生することがありますので、水はけの良い土にしてあげ、鱗茎の過湿を避けることで防ぐことができます。

害虫:特にありません。