供花

斎場で執り行われる葬儀にお花を贈る際のマナー

■斎場での葬儀にお花を贈りたいとき
葬儀というのは急に日程が決まるため、自分が立場やスケジュール、場所的に参列できないとわかった場合や香典プラスαを贈りたいと思うと、すぐにでも手配に動く方は多いのではないでしょうか。
確かに日程が迫っているので急ぎでのオーダーは必要ですが、その前に確認しておきたいことが幾つかあります。

■お花を注文する前に
まず、通夜や告別式の案内などが出ているときは、その内容を確認してください。
家族葬だけでなく、一般葬や社葬であっても、お花を含めた供物を辞退している場合があります。
辞退していても贈れば喜ばれるはずといった、自己判断は禁物です。
社葬では、新聞広告に供物や香典は一切辞退する旨が記される機会も増えてきました。
ご遺族や施主が辞退をしている場合は、その意に従い、贈ることは避けてください。
大量にお花や供物が届いて困ることや贈られれば返礼をしなくてはならず、かえって迷惑になることがあるからです。

・日程やお届け場所の確認
お花を届けて良いかの確認や日程の確認が必要です。
通夜や告別式が執り行われる時間の前までに、斎場に搬入して飾ってもらわないといけません。
一般葬や社葬で葬儀日程や斎場が明らかになっている場合は、喪主や施主ではなく、斎場に電話をして花の受け入れについて確認を取りましょう。
家族葬の場合、参列が認められる立場のご親族やご親友でお花を贈りたい場合は、やはり斎場に確認を取って手配をするようにします。
喪主やご遺族などは葬儀の準備でお忙しい場合や悲しみが強くて対応ができないことがあるので、斎場がわかっている場合には斎場に問い合わせ、故人名や喪主名を告げて、案内を受けましょう。

・生花店の決まりはあるか?
なぜ、喪主や施主ではなく、斎場に確認する必要があるかというと、斎場によっては、外部の生花店からのお花の受付をしていないケースがあるからです。
お抱えの生花店などがあり、全体的なお花の見栄え統一や決められた花祭壇を用意するために、ほかの業者からデザインやカラーの異なるタイプの花が届くことを避けているケースがあります。
持ち込みNGの場合に、お花が贈れないというわけではありません。
斎場でお花の注文を受け付けているケースが、ほとんどです。
その代わり、1万円、2万円、3万円などお花のコースが決められている場合や斎場にお金を振り込む、参列時に持参するなど、金銭のやり取りで面倒なケースもあります。

・贈れるお花の条件を確認しよう
外部業者からのお花を受け入れる斎場でも、どんなお花かの条件が決められているケースがあります。
たとえば、花輪はNGでスタンド花にしてくれと言われるケースや白や黄色の菊など和花にしてくれと言われる場合、逆に洋花の仏花にしてくれと言われるようなケースです。
また、最近は故人の遺志や喪主の意向で、花をすべて紫色にしたい、故人が好きだった花だけにしたいなど花のカラーや種類が指定されるケースも増えてきました。
単純な条件であれば、ご自身で把握してオーダーができるかもしれません。
ですが、お花を仕立てる方法など細やかな条件を伝えられた場合、供花を贈ることに慣れていないと戸惑われる方も多いです。
そのようなときにはビジネスフラワー(R)に相談してください。
ご依頼主の代わりに斎場に贈れる花の詳細を確認し、どのタイプをオーダーすれば良いか、ご案内ができます。

■送るお花の種類について
斎場や喪主の意向などによっても異なりますが、現在の主流は7~8割程度が生花のスタンドタイプのお花です。
籠盛りなど見た目におしゃれなアレンジメントやプリザーブドフラワーなどを贈ると控室に飾られることや遺族が葬儀後に持ち帰る、もしくは、棺に入れる花として使われるなどします。
斎場では1日に何件も葬儀が行われますし、通夜や告別式が始まってからでは飾れません。
そのため、お花を届ける日程や時間帯が決められているので、お届け時間帯や搬入の仕方の指定ができない、宅配業者による宅配便のお花は原則として控えましょう。
宅配業者の場合、2時間単位などで時間指定はできますが、たとえば、15時から17時の間に届けてほしいという場合、14時から16時でも、16時から18時でも前後してしまうおそれがあり、せっかく届いても、祭壇に飾るのが間に合わないケースがあるためです。
また、斎場のルールや祭壇のバランス、ご遺族の意向などを踏まえて飾られるので、華やかな色で仕立てたい、前に並べてほしいといった贈る側の希望を伝えるのも控え、先方の意向に従うことやお任せすることが大切です。

■金額の相場
お花を贈る際の法人の平均は1.5万円~2万円、個人は1万~1.5万円程度です。
ただし、故人との関係性によって異なる場合もあります。

■お札について
贈り主のお名前を確認してお花の並びを決めるため、原則として札を差して届けます。
基本は、お悔やみ文言(御供など)+贈り主名を記載し、お届け先(故人や喪主)の名前は記載しません。
お悔やみ文言は記載せずに贈り主の名前のみを書くことも多くあります。
わからないことは、オーダーする生花店に確認すれば、教えてもらえます。